作戦会議のホンネ
半年で「採用を外注から自走へ」変えた会社がやったこと|採用内製化ロードマップ3フェーズ
「採用代行を入れてから、ようやく採用が回り始めた。でも契約が終わったら、また元に戻ってしまった」
そういう話を、採用支援の現場でよく耳にします。成果が出たのに、なぜ元に戻るのか。答えは単純で、「成果を出す仕組み」ではなく「成果を出してくれる人」に依存していたからです。
この記事では、採用の内製化をゴールに設定した企業が、どういう3フェーズで「自走できる採用体制」を作ったのかを、支援現場のリアルと共に整理します。
内製化できない会社に共通する、3つの状態
ノウハウが、社外にしか存在しない
求人票の書き方も、エージェントへの伝え方も、どの媒体に出すべきかの判断も、すべて外部担当者の頭の中にある。担当者が変わった瞬間に、ゼロからやり直しになります。採用に関する「知識の資産」が、自社に残っていない状態です。
数字を見ていない(見ていても、活かせていない)
応募数・書類通過率・面接通過率・内定承諾率。この4つを「週次で追って改善に使えている」会社は、意外なほど少ない。数字は管理システムに入っているけれど、それを見て「どこに問題があるか」を自分たちで判断できない状態です。
「誰かがやってくれている」状態が続いている
採用担当者が育たない、最も根本的な理由はここにあります。
外部に任せることで安心してしまい、社内に「自分が採用を設計している」という当事者意識が生まれない。3年後も同じ外注依存を繰り返すことになります。
ただし、「業務委託のまま」には越えられない壁がある
フェーズ1(1〜2ヶ月):外部と並走しながら仕組みを「自分ごと化」する
このフェーズの目標は「採用の全体像を自分の言葉で語れるようになること」です。
外部担当者に任せながらも、毎回の定例MTGで「なぜその判断をしたか」を確認する習慣をつくること。
たとえばエージェント選定の場面。
エージェントは多ければいいわけではなく、「精度が高いエージェント」に絞ってコミュニケーションを集中させる方が成果につながります。
支援しているある企業では、当初15社のエージェントと取引していましたが、毎月の紹介数・書類通過数・面接通過数を整理した結果、5社との関係を深めることで母集団の質が安定しました。
このような「絞り込みの判断軸」を、外部任せにせず自分たちで理解しておくことがフェーズ1の核心です。
もしかして、こうなっていませんか?
「エージェントからの紹介が少ない」と感じている場合、実は「全社に同じ対応をしているせいで、精度の高いエージェントが埋もれている」ケースが多いです。
「3〜4日以内に合否を返す」というルールを一つ設けるだけで、辞退率が目に見えて下がりました。
フェーズ3(5〜6ヶ月):担当者がAIも使って、完全に自走できる状態へ
最終フェーズの目標は「外部がいなくても、採用が止まらないこと」です。
ここで鍵になるのが、採用業務の「型化」です。
求人票の作成・エージェントへの連絡・応募者管理・面接評価の記録。
これらを毎回ゼロから考えるのではなく、「こう動けばいい」というフローが社内に残っている状態を作ります。
最近では、AIを活用して求人票の初稿を担当者が自分で立ち上げられるようにしているケースも増えています。
「Indeedに新しいポジションを出したい」と思ったとき、外部に依頼するとタイムラグが生まれる。
それが自分でできるようになった瞬間、採用のスピード感が一変します。
このフェーズまで来ると、外部との関係は「すべてを任せる」から「壁打ち相手」に変わります。採用の主導権が、完全に社内に移った状態です。
内製化後に「よかった」と言われる理由
内製化のメリットを「コスト削減」だと思っている方が多いですが、現場で聞く「よかった」は別のところにあります。
最も多いのは「採用が経営の話題として出てくるようになった」という声です。
外注している間は、採用は「専門家に任せるもの」として経営会議から切り離されがちです。
内製化が進むと、採用目標・採用予算・採用戦略が経営判断の中に自然と入ってくる。
「人を採ることは、事業の未来をつくること」という感覚が組織全体に広がる。これが、内製化後に「よかった」と言われる一番の理由です。
まとめ:明日からできる3つのアクション
- 今の採用活動の「どこが外部依存か」を書き出す
今の採用活動で、求人票・エージェント管理・数値把握のうち、自分たちで説明できないものを特定する - 採用ファネルの数字を、今週1度だけ並べてみる
応募数→書類通過→面接通過→内定承諾の4つを出すだけでいい。問題がどこにあるかが見えてくる - 「3ヶ月後に自走できる状態」を、支援会社との会話に入れてみる。
それだけで、先が変わります。外注するなら、ゴールを「内製化」に設定した支援を選ぶ。それだけで、支援の中身が変わる
でも、3フェーズを踏んで設計すれば、半年後には「採用が止まらない体制」が社内に残ります。
外部への依存から自走へ。その第一歩は、「うちの採用のどこが外注依存か」を認識することから始まります。
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